アメリカシロヒトリ

日曜日に川越スカラ座で映画「誰も知らない基地のこと」を観た。9.11以降、米国よりの視点で描かれた映画が多い気がする。テロに声援を送るつもりは全くないが、この映画を観ると必ずしも正義対悪といふ単純な構図で考へると本質や原因が見へて来ないと感じる。肥大化する米国の軍産複合体には仮想敵国やテロリストの存在は重要な餌なのだ。葉に巣食ふ毛虫の如く、葉を食ひ尽くせば次の餌を求めて違ふ葉に映る姿は他国に侵攻する米国のやり口と重なる。子供の頃に住んでゐた家にプラタナスの木があつた。毎年アメリカシロヒトリといふ毛虫が大群でたかつては葉を食つたのを思ひ出す。