汗と不満の缶ビール

今までも、そしてこれからも僕はぼんやりとしながら生活するのだらう。だが、そんな僕でさへ何だかこの国は生き難くなつてきてゐるやうに思ふ。仕事を終へ自宅で楽しむ缶ビール。350mm缶の場合70~80円が税金なのださうだ。煙草も然り。普通の人がこんな小さな幸せを楽しむことに国が「ちよつと待つた。タダでそんなことをさせる訳にはいかねえよ」と金を毟りとつていく。やつてゐることはあまりヤクザと変はらない。国の財政が悪くなれば増税。金の使ひ方を知らない馬鹿息子が親に無心するのと変はらない。どれもこれも私心ではなく皆さんの為、子々孫々の為ですといつもと同じキヤツチ・フレーズ。世の中不景気でボーナスなんて何年も支給されない人だつて多いのにお役人にはきつちりと支払はれる。民間では賞与なんて利益があつて初めて出されるもの。利益を生み出す職種ではないので賞与なし、とは言はない。だが、せめて皆さんから集めた税金を使つてこんなに素晴らしいことをしました。そして知恵を絞つて工夫してこれだけのサービス向上させながらもコストを抑へてこれだけ余りました。つきましてはこの余剰分を我々役人の賞与とさせて頂けませんでしやうか?といつた話が出来ないのだらうか。と、風呂上りにビールをちびちびやつてゐると汗と不満が噴出すのでした。