スロー

今月の1日から始めた自転車通勤はおよそ週2〜3回のペースで続いている。腹の周りについた余分なものは相変わらずだが、短期間で溜め込んだものではないのでじっくり時間をかけて減らしていけばいいと思っている。スローな乗り物を使っていると考え方もあまり性急でなくなるような気がしている。普段何事にも早い結果を求めるきらいがある現代人にはこの考え方の変化は新鮮であると同時に必要なことのように思う。話は少し逸れるが僕の嫌いな電子機器に電子辞書がある。電子辞書の便利さは否定しない。だが電子辞書には出発点から目的地に着くまでの道程や寄り道がないのだ。普通の辞書は寄り道だらけだから目的の言葉や意味を見つけるまで時間はかかるがこれが楽しいし、結構大切なことなのだ。それが何になるかといえば何にもならないかもしれない。具体的にいつ、どんな場面で役立つかなど分らない。だがそれでいいと思う。新しい言葉がものすごい勢いで生まれてくる現代。辞書は何年も遅れて改定される。改訂版に載った時には既に死語などということもあるだろう。辞書は今までずっとそういうスタイルだったし、これからもそうだろう。くれぐれもかつてレコードがCDに取って代わってしまったような事にだけはなって欲しくない。