木犀・ユウちゃん三十五日・・・

今の時期、そこかしこで木犀の花の香りが漂う。木犀には金木犀と銀木犀があるが、銀木犀が母種だそうだ。香りは金木犀の方が優れているらしい。白い花をつける銀木犀は控えめで清楚な感じがする。木犀から出るあの香りは、花に近づいたからといって強く感じるということはない。実際は強い放香があるのだろうが、近づいているうちに鼻がバカになってしまうのだろう。つまり近くにいたら分からないが、離れてみると感じるということになる。いつだったかそんな木犀の特質?に寄せて歌を作ったことがある。幸いどんな歌だったか失念してしまったのでここで披露出来ないが、「そばにいると分からないが、離れてみて分かったよ」的な誰に宛てるともなく作った感謝の歌だったように思う。 明日はユウちゃんの三十五日。1月ちかく寝たきりだったが、やはり生きてそこにいるということは、それだけで家の中が違う。存在ということの大きさを改めて感じる。