整理

先日読んだ本「赤めだか」(立川談春著)によると家元立川談志は現在内弟子をとっていないらしい。そのことについて談春氏は「家元が整理し始めているのではないか」と予想している。それに触発されたという訳ではないが、僕も最近身の回りのものを片付け始めた。いつか使う日もあるだろうとか捨てるに捨てられずそのまま地下室に放置されていたものをリサイクルショップに持って行って売る。手始めに深夜のテレビショッピングで買ったオイル・ランプとペット用空気清浄機、安物の掛け時計を処分した。ランプと時計で金300円也。清浄機は0円。それでも誰かの役に立つならばゴミに身をやつすよりはモノも喜ぶだろう。整理の対象は僕の趣味の範囲にも及ぶ。増えてしまったカメラも減らそうと思っている。コンパクト、一眼レフ、中判、レンジファインダー機を合わせると30台はある。それに加えて交換レンズ群、そしてデジタル機。1月に1台を使っても一回転するのに2年半かかる計算になる。レンズは資産だとは言うが活躍する時間よりもドライ・キャビの番をしている時間の方がはるかに長いのは可哀想な気がする。そんなふうに思うようになってカメラを減らそうと考えたのだが、これがなかなか捗らない。いざ選別をしようとするとファインダーを覗いたり、電池を入れてチェックしたり、空シャッターを切ってみたりで遅々として進まない。どのカメラもそれなりに思い出があり思い切ることが出来ないのだ。そんな中でいつも候補に挙がりながら嫁に出せないのがコニカFS−1。世界初のワインダー搭載機。ラジオ・コントロールセットというアクセサリーもあり遠隔操作などという離れ業も出来た。この秋は久しぶりにこのコニカを使って紅葉を撮ってみようと思う。嫁に出すかどうかはプリントが上がった来た後にまた考えればいい。