歳費返上

今日現行内閣の下で2件の死刑が執行された。死刑制度については賛否両論あるがその件についてはまた日を改めて考えたい。最近の刑の執行が誰の政権下で行われたかを調べてみると麻生2件、福田16件(在任期間365日)、安倍10件、小泉8件となる。数字を使って遊ぶ気はさらさらないが、福田首相の数字は突出している。勿論多いからいいとか悪いとかの単純な問題ではない。僕は福田政権を福田ナンモシ内閣とその無策ぶりを揶揄していたが、死刑執行についてはそうでもなかったらしい。もっとも執行は法務大臣の仕事だから首相よりも法務大臣が現行法にのっとって働いたというべきだろうか。以前、法務大臣に就任しながら宗教上の理由だかで在任期間中に一度も執行書にサインしなかった大臣がいた。そういった個人の思想や信条は尊ぶべきものだが、ならば何故法務大臣などに就任するのか?大臣になれば職務として当然避けて通れない問題だということは分かりきったこと。大臣はやるが、仕事はしないなどという我侭が許されよう筈はない。死刑執行書にサインをするのが大臣職の職務の内何パーセントに当たるのかは知らないが、その部分については職務を放棄したと言われても仕方ないだろう。それほど大した思想信条に則ってサインしなかったのならば自らその部分の歳費を返上してはいかがだろうか?そうでないと尊い筈の思想信条がわずかな金で汚れてしまうのではと他人事ながら心配する。