トランジスタ・ラジオ

昨日忌野清志郎さんが亡くなった。僕が彼の歌を初めて聴いたのは確か20歳の頃だった。当時僕はアメリカやイギリスのポップスやロックばかりを追いかけていて日本のミュージシャンを殆ど知らなかった。彼を教えてくれたのは同じクラスの子だった。ウォークマンで聴けるようにカセット・テープに彼のアルバムを録音してくれた。アルバム・タイトルは忘れてしまったが、「雨上がりの夜空に」や「ボス、しけてるぜ」そしてその子の一番のお気入りである「トランジスタ・ラジオ」が収録されていたように覚えている。僕はその時から長い間清志郎の歌から暫く離れていた。再会したのは「カバーズ」というアルバムだった。参加アーチストが豪華で佐野元春や坂本冬実、沢田研二三浦友和などの顔ぶれがあったように思う。独特の声と批判精神に富んだミュージシャンだった。ご冥福をお祈りしたい。