オリンパス E-5

秋になつてカメラ・メーカーから新機種が発売され始めた。オリンパスからはE-3の後継機であるE-5が発表された。WEB上のカタログを見ると新機能を追ひかけたといふよりもE-1、E-3とオリンパスの考へるフラツグ・シツプ機をより深く作り込んでいつたといふ感じだらうか。面白さうなのはアート・フイルターにドラマチツクといふ項目が増えたこと。キワモノ的と見る向きもあるだらうし、すぐに飽きさうな気もしないではないが一度使つてみたい機能である。このフイルター効果については以前にも書いたのだがペンタツクスの方が合理的である。オリンパスが写真を撮る前にフイルターの設定をするのに対して、ペンタは再生時に設定する。つまり一枚撮つておけば後から色々なフイルターを使つた画像が保存される。勿論最初に撮つた絵も残る。オリンパスはフイルターを使つた画像が一枚あるだけである。デジタルといふ特性を考へたら不合理であると言はざるを得ない。吐き出される絵の優劣はともかく銀塩写真時のやふに効果の違ふフイルターを何枚も用意して撮影時にいちいち交換しながらの撮影といふ作業(実際はカメラの中にフイルターの項目があるので何枚も用意〜といふことはないのだが)は面倒である。効果を考へながら時間をかけて一枚を撮るといふのも分からなくはないが・・・。僕はペンタの方がどちらかといふと保守的でオリンパスの方がずつと革新的で、合理的なメーカーだと思つてゐる。だからこのフイルターの先設定、後処理の違いにはだうしても戸惑ひがある。何事もオートマ化されてしまつてセカセカとやらなければならない今の時代にあつて、このやうに人の手が手をかけなければならないスタイルを選択したオリンパスにはある意味良心も感じるのだが・・・。