子供を見れば教師が判る

子供の頃、「嘘ついたら100万円」などとよく言つたものである。今の時代では100万円の価値も相当下がつたしまつたので現代の子はもつと高く言ふのだらうか。さて、僕の住む市のすぐ近くの小学校での話。忘れ物をした生徒に教師が手作りのセクハラサイコロを振らせてゐた。六面体の各面には”ハグ””だの”キス”だのと記されてをり、生徒は出した目に応じた罰を受けてゐた。この男性教諭はサービス精神からした行為だと言つてゐるが、まるで理解不能である。僕らが子供の頃にやつた「嘘ついたら〜」の方がまだマシである。多少自分の為の利益誘導の部分はあるが、100万円が現実離れしてゐるし、嘘をついても執拗に履行を迫ることもなかつた。だが、この教師の行為は子供を性具として扱つてゐるとしか言ひやうがない。それが証拠にサイコロには男子用と女子用の二つがあつたやうだ。女子にはセクハラ、男子には体罰的な目が用意されてゐた。生徒に忘れ物をさせない為に罰を与へるといふよりもこの教師の場合は、女子が忘れ物をするのを手ぐすね引いて待つてゐた感が否めない。教員といふ立場でなくともあまりに恥ずべき大人である。いつたいこの国はどうなつてゐるんだらか。