家族の写真を撮らう

被災地以外の地域で繰り広げられてゐるモノの争奪戦はまだ落ち着かない。今朝も近くのガソリン・スタンドには早朝から給油待ちの長い列。地震に備へてといふ気持ちは何処かに飛んでしまつて今ではモノが買へない恐怖に支配されてしまつたやうだ。小さなパニツク状態と言へるだらう。天災が人災を引き起こした。
水などが店頭から姿を消すほど売れるのは分かるのだが、トイレツト・ペーパーまで品切れになるのは何故なのだらう。まさかもしもの時にそんなものは持ち出すとは思へないのだが。何が一番大切なのかを人々が冷静に考へて欲しい。そこで僕からの提言をひとつ。今写真屋さんはガラガラである。カメラを買ふ人もプリントを出す人もない。今のうちに家族の写真を一人一人撮ることをお勧めしたい。家族が4人ならば4人分の顔写真を4枚づつ撮る。それを各人の避難リユツクの中に入れておく。万が一災害があつて離れ離れになつた時、その顔写真を元に探し出すことが出来る。デジカメに保存したままの画像や携帯電話の画像は電池がなくなれば役に立たない。是非こんな静かな備へもして欲しい。