駄目だし【ヒユーゴの不思議な発明】

タイトルの映画を観た。僕にとつて初の3D映画である。監督は社会派マーテイン・スコセツシといふことでそれなりに期待したのだが、見事に裏切られた。視覚的効果は実感出来たものの、肝心の内容の方があまりにお粗末だつた。3Dにする努力をもつと脚本の方に充てるべきだつた。とにかく人が描けていない。主人公の少年ヒユーゴもしかり、ベン・キングスレーもしかり。何方かが仏作つて魂入れずと表現してゐたが、まさにその通りである。映画愛(こんな言葉あるのだらうか?)を描いたものでは【二ユー・シネマ・パラダイス】がある。僕の好きな作品の一つだ。こちらは上映時間が長いものの主人公の少年時代から大人になるまでをきつちり丁寧に描いてある。通常料金に加へて3Dの料金、専用メガネ代を払つてこの駄作を見せられたらたまつたものではない。