自転車事故

通勤からちよつとした買い物まで日常の移動は殆どが自転車である。乗る機会が多くなれば当然事故に会ふリスクも増す。自転車にとつて車は万が一事故になれば最も被害が大きくなる相手だ。一度事故になれば大事に至ることは間違ひないが、頻度としては実はそれほどでもない気がする。体験的には対自転車の方がはるかに事故に遭遇する機会が多い。今朝それが現実になつた。相手は路側帯のない道路を右側走行したまま信号を無視して右折してきた。そこで僕と接触した。僕は落車して右肘を擦り剥いたのだが、愛車のラレー号のリア・ディレーラーが
曲がつて変速不能になり、行き付けの自転車屋さんで修正修理を依頼する羽目になつた。確かにこの国の道路事情は人や自転車には優しくない。それどころか考慮せずに作つたとしか思へない。だが、そんな道路であればこそ人々がルールを守り、知恵を出して使つていくしかない。ところが実際は多くの自転車ユーザーが無法者である。傘を差しての片手運転、携帯を操作しながらの運転、音楽プレーヤーをしたままの人、逆走する人、無灯火車両など枚挙にいとまがない。事故を防ぐためにある交通ルールは全員が守らなければ全く意味がない。ルールさへ遵守すれば事故は皆無かと訊かれれば自信を持つてその通りとは答へられないが、少なくとも大幅に事故数は減る筈である。無駄で無意味な事故は知恵をもつて撲滅出来る筈だ。