Do it if you can

 日本と米国の間で交された密約文書の開示について最高裁は原告の請求を退けた。これによつて国は永遠にだんまりを決め込む根拠を持つた。
国民が知る権利を主張する。それに対し、国が廃棄処分したので現存しないと返す。いや、そんなことはない、ある筈だ、と詰め寄れば、あるのならば証拠を見せろとなる。証拠を持つ側がその証拠を見せろと開き直る。なんとも馬鹿げた話だ。以前放送されたドラマの中で「やれるもんならやつてみな」と捨て台詞を言ふシーンがあつたのを思ひ出す。ドラマの中では良識ある人々の地道な情報収集が実つて勧善懲悪となつたが、現実は今後の情報公開制度を有名無実にする道筋を作つてしまつた。