使い切る

ネイティブ・アメリカンの言葉に「今日は死ぬのにはいい日だ」という言い方があるという。簡単に言うと今日出来ること、すべきことをやりとげたのでこのまま死んでも思い残すことはないというものである。命をきちんと使い切るということだろう。身の回りのモノにも命や使命がある。例えばカレンダー。日にちと曜日を教えるのが使命。1月単位のカレンダーであれば晦日が過ぎれば使命は終える。然し命はまだある。真っ白な裏地はメモになる。貧乏性の僕はカレンダーをそうやって使い切る。コーヒーが好きで毎朝ドリップしている。ペーパーフィルターに残った出がらしのコーヒーは天日で乾かしておく。プランターの花の根元にこれを撒く。アブラムシなどの害虫がつかなくなる。メモ用紙も害虫駆除の殺虫剤も買えない訳ではない。然しそれではモノの命を使い切らずに捨てることになるしゴミも増える。ドラマ「北の国から」の中で純が父親に仕事を頼まれ「買ってくるのでお金を下さい」と言うと「お金があれば苦労はしません。お金がなくてもなんとかするのが男の仕事です」と父親が諭すシーンがあった。