バトン

9月に入ったその日、電撃的な首相辞任の会見があった。このニュースを見た時、僕の中では北京五輪の男子400mリレーで銅メダルを獲った日本選手のエピソードが頭に浮かんできた。彼等はバトンのリレーをずいぶんと練習して五輪に望んだ。外国の多くの選手が次走者の手にバトンを渡すときに上から渡すのに対し、日本の選手団は下から渡す練習を積んできたという。下から渡すほうがバトンのリレーミスが少ないということらしい。さて話を政治に戻すと小泉政権から安部政権へはなんとかバトンをうまくリレーすることが出来たかに見えた。だがご存知のようにバトンを受け取った安部政権は途中でバトンを落とす?放り投げる?結果となった。そして次のレースに出るはずだった福田選手が急遽トラック上に落ちているバトンを拾って走り始めた。然しやはり次走者にバトンをきちんと渡すことなく放り投げた。挙句の果ては人のせいにするコメントばかり。皮肉な話だが、北京五輪で銅メダルに輝いた時のバトンが行方不明だという。今度は拾い上げるよりも先にどこに行ったか分からないバトンを探すことから始めなければならないようである。