オードリーの言葉


画像の建物について文句を言う気はさらさらないのだが、赤錆が出てだいぶ老朽化が進んでいるようだ。形ある物が朽ちていくのは当然のことだが、手入れをするのとしないのとではその進み方がまるで違う。眺めるだけのために作った物でさえ人の手入れは必要なのだから使うことを前提としたものは尚更だ。放置された空き家と現住の家とでは傷み方がまるで違うのもそのためだ。古くなったものは味があったり、退廃的な一種独特の雰囲気を持つようになったりして見ていて面白い。さて、人も歳をとると当然その容貌は変化していく。大金をかけて外面を若く見せてもいい味を出せるかというと疑問だ。「私は若い時のどれよりも今が一番美しい」と言ったのはオードリー・ヘップバーンだが、この言葉は最後の出演作となった『Always』のインタビューでのことだったと記憶している。