高麗神社のしだれ桜


しだれ桜は『江戸彼岸桜』というのが正式名称らしい。江戸の彼岸の頃に咲くのでそう呼ばれるとの事。普通多くの樹木は生長するに従ってどんどん上に伸びていく。大きくなればなるほど花は人の視線から遠ざかっていってしまう。だがこのしだれ桜は大きくなっても枝は下に下がってくるので江戸の庶民には「偉くなっても私達の方に近づいてきてくれる」と喜ばれたということだ。この下方に伸びる樹木というのは本来樹勢が弱いらしい。樹木が上に伸びるのは周辺の木々よりも多くの光を得ようとすることでもある。だからしだれる木は周りに大きな木などがあるとその陰になってしまい十分に太陽光線を浴びることが出来ない。結果自然界では淘汰されてしまう。しだれ桜は人が手間隙かけて育てている。