衆議院で核廃絶の国会決議が採択された。世界平和のためと騒いで海外への派兵を理屈を捏ねまわして行ってきたわが国。とりあえず中国やロシアなどには遠慮しながらも核廃絶を訴える素地が出来たとみるべきだろうか。同盟国である米国に対してはどういうふうに廃絶を迫るか？核の傘の下にあるわが国は、戦争で日本が攻められても相手に核は使用しないで下さいと注文をつけるのだろうか？いずれにしてもこの事は悪いことではないだろう。かつて米国が中性子爆弾を持った頃、時の総理大臣である中曽根康弘は「人道的な兵器であり、その使用を認める」と爆弾の存在と使用を擁護した。一体「人道的な兵器」と言う人間のセンスや思考回路は如何なるものなのか。高度に政治的な命題らしく大凡人の僕には未だに理解出来ないでいる。その頃の日本の核に対する態度よりはまだマシになったのかと思いたい。ただ米国が核廃絶を訴えたことに呼応して「このくらいならば言っても大丈夫かな」「米国が言ったんだからわが国もそれなりの発言をしなくては」といった風見鶏のような態度では困る。そういえば今の外務大臣の父上はかつて風見鶏というニック・ネームがあったっけ。
