カエルとヤモリ

連日の猛暑にまいつてゐるのは人間だけではない。地植えの植物でさへ元気を失くしてゐるのだから鉢植えなら尚更である。毎日夕立を期待してはみるもののそれもままならず、朝夕と一日二回の水遣りが日課となる。さて、昨日の夕方の事である。去年我が家に突如として現れたカエル(多分同一カエルだと思う)がホースから噴出される霧状の水に驚いたのか沙羅双樹の根本から飛び出してきた。約1年ぶりの再会である。今年一向に姿を見せなかつたので冬眠に失敗したのだらうか?などと思つてゐたのだがだうやら無事だつたやうである。玄関に続く石段の影にはヤモリの姿もあつた。こちらも引越しをせずにゐてくれたらしい。ヤモリは漢字で書くと宮守、家守と当てる。害虫を捕食してくれる有益な生き物である。カエルもヤモリも長くここに留まつてくれることを願ふ。