食洗機など不要!

今朝ラジオを聴いてゐるとP社の食洗機の紹介で「少ない水で洗ふので水道代が年間お風呂300回分も節水出来る」とあつた。恐らくウソではないのだらうが、家電のかういつた性能の誇示の仕方にはいつも落とし穴がある。まずお風呂で使用する水量を明記していない。小さな浴槽もあれば大きなそれもある。聞いた方は自分の家の浴槽をイメージして「それはすごい!」と勝手に判断してしまふ。まさか鬼太郎のお父さんの茶碗風呂300回分といふことはないだらうが、ペツトボトル何本分と言はないところが味噌である。ラジオCMはカタログと違つて耳から入つてくる音声だけが頼りだからよりイメージし易い表現になるのは理解出来る。だが、それにしてもである。実は僕はこの食洗機といふものに並々ならぬ敵対心を持つてゐる。自宅に設置してあるのだが僕は頑なにこれを使はない。この文明の利器を使つた方が節水、時短になるとらしいのだが僕はそれを信じていない。使用後の食器に付着した大まかな汚れは予め流水で軽く洗い流し、行儀良くこの機械の中に入れ、専用の洗剤を入れてから稼動させるといふ手順を考へると果たして本当に時短なのだらうかと思ふ。使用前の流水で軽く洗ふ水の量はカウントされていないだらうからここでも節水に貢献してゐるのかだうか疑問である。僕はこの図体ばかりでかくて嘘くさい奴を尻目にスポンジタワシで日々食器を洗つてゐる。こいつと和解する日は永遠に来ないだらうと訳もなく確信してゐる。