モノ不足に思ふ

震災から5日が経つた。被災地ではない地域ではガソリン、パン、缶詰などの不足が連日続く。停電の影響で電車は何本も運休になる。通勤を電車から車にシフトした人々が増えガソリンの需要が増へる。道路は渋滞する。物流に携はる人にガソリンがまわらず食料品など増産してゐるのに店頭に並ばない。悪循環になつてゐる。ペツト・ボトルの水、パン、缶詰、トイレツト・ペーパーなど運良く買へた人の心はほつとしたのだらうか?それとも他の人が買ふ姿を見て更に買はなければと不安に駆られるのだらうか。何日先まで備へてゐるのか分からないがきつとモノの数や量ほど豊かになつてはいないだらう。それどころか殺伐としていやしないか。買い占めた食品を食べながら被災地のテレビを見る姿を想像すると僕はどうにも釈然としないのだ。