仏の顔も

年が明けて早くも一月が過ぎやうとしてゐる。何故だか年初から僕はついてない。二日には初詣に行く途中、車のドアが強風に煽られ壁に激突。十日過ぎには晩飯を食ふために入つた店の駐車場の段差に車が乗り上げ前輪のタイヤが爆発。これは暫くの間、車は極力運転しない方がいいだらうと思ひ、移動手段を自転車にシフトした。そして昨日の午後。事務所内で「ぱーん!」と大きな音。何事かと思ひきや僕の自転車の前タイヤが突然破裂したのだつた。一月の間に三度車両に関する事故である。車だの自転車だのは人の足の代わりになるものだ。ひよつとしたら今月僕は足を怪我するなどの不運に見舞はれる運命だつたのかも知れない。良く考へれば車や自転車は僕の代役を引き受けてくれたとも言へる。だとすると難を逃れたのだから車や自転車に感謝せねばならない。普通に考へれば不注意と整備不良の結果である。僕は車や自転車に謝らなければならない。一月に立て続けに三度は尋常ではない気がするのだが、実は僕の場合、以前これに似た事を経験済みである。五年前の事になる。その頃、僕の愛車はサーブ93だつた。この車で一月に三度追突されたことがある。信号待ちで停車中に後ろからドスン。狭い道ですれ違ふ対向車を待つてゐるとご丁寧にもその車がぶつかつてきた。三度目は有料駐車場のバーがいきなり落ちてきた、といつた具合である。不運の連鎖である。このことを人に喋つたら次は四(死)じやないか!と言はれたことがある。仏の顔も三度笠ならぬ、三度まで。
(パクリです。済みません)面白いことを言つたのだからこのあたりで勘弁してもらへないだらうか。