回避

自転車に乗つてゐると色々な物事が目に付く。20〜30キロ近辺の速度は人間が感知出来るいい感じの速さなのだらう。流れに乗つて車道の左側を走つてゐると前方の車がおかしな挙動を見せる。運転者本人は普通に運転してゐるつもりなのだらうが、他者から見ればぎこちなかつたり、メリハリがなかつたりといふのが分かる。そんな時の運転者は大概右手でハンドルを操作し、左手には携帯電話を持ちながらの運転だ。信号待ちで停車中にメールチエツク、赤から青に変わつたのに気付かず後続車にクラクシヨンを鳴らされる人も多い。そんなに寸暇を惜しんでしなければならない電話やメールなんてあるのかと疑問に思ふ。だつたらあと十分でも十五分でも早く起きてやつたらいいんじやないと思ふ。調査した訳ではないのでどちらが多いか数字は分からないが、自転車に乗つてスマホの画面に釘付けといふバカもかなり見かける。
車も自転車も運転者が交通ルールを守つてゐるから事故が起こらないのではなく、守つてゐる人々がさうでない人から回避措置をとつてゐるからといふのが現実だらう。