ノコの病状


二日間のステロイド剤投与で眼の振れはなくなつたものの首の傾き症状が出てきた。腎臓もかなり悪化してゐるやうで前足の痙攣(つつぱつた状態)がある。万策尽きた状態。後は延命するかしないかだが、僕は延命はしないことに決めた。ノコは十分に戦つたし、僕も出来るだけのことはしたつもりだ。この先、一日なのか三日なのかの間、飲めず、食へずで生かされるのはノコも辛いだらうし、僕とノコにとつても意味がなく思へる。可笑しな表現だが、しつかり生きたのでしつかり死なせてやりたいと願ふ。近々に介護をする相手がこの世を去ることになるだらう。その後、どつと僕は疲れるのかも知れない。だが、それだけ面倒を見させてくれたノコはある意味親孝行だと思ふ。悲しかつたり、寂しかつたりは勿論あるが、きつと後悔はないだらう。