自分との対話

僕は大人数で遊ぶのが苦手だ。だから一人、もしくは少人数で出来る遊びしか出来ないし、しない。それが自転車であつたり、山歩きであつたり、写真であつたりする。どれも集団でも出来るが、一人でも出来る。我侭だから人に世話を焼かれるのも焼くのも好きぢやないし、自分の遊びの時にまで他人に気を使ふことはしたくない。性格は殊更他人に冷淡ではないだらうが、かといつて面倒見がいいとも思はない。僕のスキル(大したもんではないが)を伝授するのは厭ではないが、教へるのが下手。理屈よりもまずやつてみろとなる。習ふよりも慣れろ派なのだ。さて、一人遊びに話を戻す。単独での遊びの優れた点は第一に自分のペースで出来ることだと思ふ。誰にも邪魔されずに自分に向き合ふ時間。格好良く言へば自分との対話の時間。これが楽しめるやうにならなければならない。過去を振り返つたり、現在を考へたり、未来を夢想したり。また身体的には今の自分の体の調子、息は上がつてないか、足の疲労度、ペースは落ちてないか、などをチエツクする。今の世の中余計なものが溢れ過ぎてつまらないことで忙しい。自転車や山歩きはそんな自分との対話にはぴつたりの遊びだ。