味見とだし

無知を晒すようで恥ずかしいのだが、最近得た知識を一つ。そして未だに分らない疑問を一つ。両方とも料理に関すること。先ずは得た知識。料理を作れば必ず味見をする。僕はこの味見というのは料理の最後にするものだとばかり思っていた。味噌、醤油、塩、香辛料などを使った後、この味でいいかどうかの判断が味見だと思っていたのだ。だが、本来は違うらしい。味見は味付けをする前にするものらしい。そして何が足りないか、何をどのくらい足したら良いのか、もっと厳密に言えば何を足したら素材が生きるかということが味見らしい。目から鱗の発見だった。次に未だに分らないこと。料理のレシピを見るとたいがい【だし2カップ】などと表記されている。分らないのはこの【だし】だ。いったい【だし】って何だ?煮干なのか、鯖なのか、かつおなのか、昆布なのか?それとも鶏がらなのか?日本食ならば大概のものはかつおだしで事は足りるのだろうがレシピと言いながらこのアバウトさが気に入らない。それに作る料理によってだしも最適なものがあるだろうと考えるのだ。例えば僕の好物の豚汁やけんちん汁。どちらも同じ【だし】でいいのか?ものによっては動物性のものよりも植物性の方が適当なものも存在するだろし、また動植物ミックスなんてものもあるかも知れない。この疑問が未だに解決せずレシピを見る度に迷い、困り、挙句どの料理でもお手軽に【だしの素】のお世話になることになる。それでもこの方法で作り続け、不味くて食べられないという事態に陥ったことは今までない。結果がそこそこなので毎回疑問には思いつつも更なる【だし】の探求に繋がらないでいる。