よく使われる言い回しで非常に耳障りなものがある。それは「諸外国では云々〜」という言い方だ。へそ曲りな僕は反射的に「だからどうだってんだ！」と言いたくなってしまう。むやみに外国の文化や制度を毛嫌いするつもりはないし、何もかも純国産であるべきなどと言うつもりもない。だが、前述の「諸外国では云々〜」式の言い方は諸外国の実情を紹介しているのではない。明らかに自国を卑下している臭いがする。実際諸外国と比較して自国が劣っているのならばそれも仕方ない。然し、諸外国と自国を検証し優劣を判断した様子はまるで見えてこない。つまり、諸外国に対し諸手を上げてありがたがっているのか、或いは自説を通す為の方便として使っているのだろう。言ってる方も言われた方もこの言い回しの前では思考を停止してしまう。日本は独創的なものも持ち合わせているが、何よりも加工が上手な国だと僕は思っている。違う文化やモノを取り入れ巧く日本的なものにしてしまう器用さがある。まずは新しいものや異文化を観察し、じっくりと腰を据えて取り掛かるのがいいだろう。思考停止した頭で作ったものは
不良品にしかなりえない。得意分野であるＡＡＡの工業製品の域に達するものを作ってこそのモノ作り日本だろう。
