キヤノンEOS-1RS

ここのところピストバイクにばかりかまけてゐてあまり写真を撮つていなかつた。ノコと散歩する時にはデジタルカメラを持つて出かけるのだが、銀塩カメラの方はさつぱり出番がなかつた。そこで昨日は久々にフイルムカメラを使つてみた。機種はキヤノンのEOS-1RSである。ペリクル・ミラーといふ方式のカメラでフアインダー像の消失がない?カメラである。現行の1Vなどに比べればAFのポイント、早さではとても敵わないが当時は秒間10コマといふ驚異的なスペツクを誇つた機種である。当然のことながらいいカメラを使つたからといつていい写真が撮れるといふことはない。学校行事の写真を頼まれてゐた頃は時々このカメラが活躍してくれたのだが、時代は急速にデジタルになり、フイルムでの撮影を指定してくる写真館は激減した。僕も大きくて重いカメラを振り回すのが億劫になつてRSよりは小さくて軽いEOS3を使ふことが多くなつた。EOS3はキヤノン独自の視線入力といふAF機能を持つた最後の機種であつた。EOS55から始まつた視線入力はこの3で完結するのだが、実はこの技術がこれで完成を見たといふ訳ではない。AFポイントの数は1号機の55に比べると格段に増したのだが、数が増加した分?正確さがトレードされてしまつた感がある。ここぞと思つたAFポイントに合わずに迷つてしまつたり、違うポイントにフオーカスが合ふことがままあつた。デジタル機にはもつと完成された視線入力が搭載されるのではないかと密かに期待してゐたのだが、以来キヤノンはこの技術を封印してしまつてゐる。まつたく視線入力の話は出て来ないので今後の復活はないのだらうと思ふ。僕としては好きな技術だつたので残念である。話を写真に戻す。このRSを使つて逆行に輝くススキを撮つた。フイルムはまとめ買ひしてある今はなきアグフアのISO100。明日上がつてくるプリントが楽しみである。