補足または批判の上塗り

昨日の話の続きです。大まかで批判的な感想のみで書きつぱなしといふのも乱暴な気がしますので少し補足します。YESかNOかの意思表示をした後のBECAUSEの部分です。先ず、タイトルがいけません。小説も(未読です)同じタイトルです。僕の感覚では本であつても映画であつてもこのタイトルは駄目です。実際のことは分かりませんが、作者が苦労して搾り出した結果とは到底思へないし(努力したから好結果が出るとは限りませんが)品格だとかも感じられません。読まずにこんなことを言ふのは良くありませんが、作風だけは何となく感じられます・・・。自慢でも言訳でもなく、明治の文豪などがベースになつてゐる僕には到底受け入れられないんですね。次にストーリーです。この映画を観た後、どんな風に読み解けばいいのかまるで分かりませんでした。そこで他の人の意見なり、感想なりを参考にして「ふむ、ふむ、なるほど」と合点がいつたところもあるのですが、腑に落ちないのは結局それほどの内容なのかといふ根本的なことに疑問が生じました。小説や映画にするほどのテーマなのか。またさうだとしても舞台、登場人物、ストーリーがそのテーマを実現するにベストなのか。批判的なことばかり書きましたが、なんでもこの映画日本の映画賞を総ナメにしたとか。
誰が何を言つたとしても僕は分からないものに分かつたふりをしたくもなく、皆さんもさう仰つてますからなどと言ふ言葉には貸す耳持たずなので。思ひ出しましたが以前にも同じ経験をしたことがあります。【月はどっちに出ている】といふ映画の時もまるで分からず、ちつともいいとは思へず、でも幾つもの映画賞を受賞したんですよね。