Nikon 35ti

以前このブログでニコン35tiの話をした。使用方法などについてぼやいたのだが上がってきたプリントを見た感想はニンマリとボヤキの入り混じった複雑なものだった。先ずはニンマリについて。さすがに一眼レフをも凌駕すると言われたほどのレンズである。コントラスト、シャープ感など申し分ない描写をする。ニコンらしく派手な描写ではないがそれでいて抜けの良さは実感出来る。繰り返された話だが測光の性能はぴか一で逆光でも適正な露出をしてくれる。フィルターやフードの装着は不可のカメラだが厳しい条件でもフレアやゴーストはない。さぞやコストのかかったコーティングをしているのだろう。ボヤキについて。測距に問題がある。確かAFのステップ数もそこそこある筈なのだが外してくれる。ネットで同機について調べてみると同じような感想がいくつかあった。どうやら個体差によるものではなく35tiの弱点らしい。コンタックスのT2もピントの中抜けを指摘されたカメラだが、僕のT2では経験したことがない。スナップに多用されるコンパクトカメラのピン外しは結構痛い。風景と違ってもう一度そこに行って撮ればいいということが出来ないからだ。35tiでは同じショットを2枚ずつ撮っておくか、或いはフォーカスもMFで撮った方が無難かもしれない。人に厳しく自分に甘い僕は本来だったらAFの甘いカメラなど断じて許すことが出来ない。だが、アバタもエクボと言うように35tiはそういった欠点を差し引いてもかなりのお気に入りなのだ。