タバコ

来月の1日からタバコが一斉に値上げされる。愛煙家の人々は現行価格のうちに買ひだめをする人も多い事だらう。僕は一月の消費量をいっぺんに買つてゐるのだが、今回ばかりは2月分を用意した。ある調査によると値上げしても今の喫煙人口が減らなければ1兆円の税収増が見込めるらしい。だが、今回の値上げを機に3割の人が禁煙すると今と税収は変はらないさうだ。今のご時世タバコ飲みは何処へ行つても肩身が狭い。スモーキング・エリアに屯してタバコの煙を燻らせてゐる人を見ると親近感さへ覚へる。タバコ好きな人、嫌ひな人、それぞれの立場で理屈はある。健康保険の負担になるだの、健康被害だのを全否定するだけの理屈を僕は持ち合はせてないが、それでも喫煙反対派の唱へる言葉にはいちいち突つ込みを入れたくなる。禁煙するために病院に行くのは健康保険の負担だらうし、殊更心筋梗塞や肺がんのリスクをタバコのパツケージにプリントするのも解せない。当然のことながら人はいずれ死ぬ。死ぬ時は何らかの病気にかかつてそれが死因となる。心筋梗塞や肺がんだけがクローズ・アツプされるが何の病気で亡くなるかはそれほど重大な事なのだらうか。これだけ環境が破壊されつつあるといふのに平均寿命は伸びてゐることを考へるとタバコの健康被害など微々たるものでしかないと思ふのだが・・・。