腹の立つ喋り方

 無くて七癖なんてことを申しますが、人それぞれ色々な癖があります。傍から見て思はず笑つてしまふやうな楽しいものもあれば、妙に癪に障るものもあります。いいも悪いも主観の問題ではありますが・・・。で、僕の場合、ある政治家の喋り方が嫌なんです。無性に腹が立つんです。どんな喋り方なのか。やたらと話しの途中で一拍間をあけるんですね。『私たちは 国民の 安全をですね 守る 義務があるんです ですから
この法案の趣旨をですね 云々』(『』内は筆者の創作によるもの)大方の予想は付くと思ひますが、さうです。あの人です。あれはやはり癖なんでせうね。英語でのスピーチでも一拍あけてましたから。あるラジオ番組のパーソナリテイにも腹が立ちます。
民放の局で夜10時から始まる番組なんですが、ここでMCを務める男の喋りが神経を逆なでするんです。この男は言葉の使ひ方をあまりご存知でないのかと思はれる節があります。で、こんな言ひ方をします。『今夜は11時からゲストに○○さんをお迎へしたいと思ひます』(『』内は筆者の創作によるもの)何が気になるのか。この《思ひます》の部分。ゲストが来るのは初めからの予定なのだから普通にお迎へします、と言へば良いことだ。それを何故に思ひます、と使ふのか。この男、とにかく頻繁に思ひますといふ言葉で結ぶ。それが実に腹が立つ。