いきつけ

誰にでも行きつけのお店がいくつかあるだろう。僕も魚は前に「クリスマス・イブの犬」で紹介した魚屋さん、ケーキは米軍基地近くのお店、寿司は学生時代1年間アルバイトをさせて頂いた店といったように何件かある。米は知り合いの方から送って頂くのが少々と那須有機栽培をしている方からも分けて頂いている。最近気が付いたのだが、同じお店や人から食料を買っていると月並みな言い方だが「生かされている」という感じがするのだ。感謝の気持ちが湧いてくるのである。美味しいものを求めてその店で買う、その人から買っているのだが、何だか生き死にを委ねているような気持ちになってくる。感謝という一言では表現しきれない感情なのだ。そして自分の手や体で何一つ作り出せないこと、自然からの恵みを頂く術を知らない身を改めて思い知る。当たり前の話だが、人間は食わなければ生きていけない。金よりも先ず食い物なのだ。