曲がった鍵

個人の好みというのは十人十色で意外な人に意外な好みがあったりして面白い。僕を知る人は驚くらしいが、僕は何故だか河原や砂浜で貝殻や小石、長い時間をかけて角が取れたガラス片などを拾ったりするのに夢中になってしまう。放っておいたら何時間でも探したり拾ったりしていて苦にならない。拾ったものの使い道などは最初から決まってはないし、結局最後まで使い道が見つからずにそのままになってしまうことも多い。前に書いた安比奈親水公園の脇を流れる入間川の河原でも小石を探し、ノコが飽きてしまうくらいまで拾い続けた。写真の被写体に何を選ぶか。これも個人の好みや習性が表れる。同じものを同じ時間や場所で見ても観察者(=撮影者)によって主題が違っていたりする。何が好きか、何に惹かれるかというのは十人十色なのだ。僕は街の中のあちこちにあふれているドアや鍵に惹かれるようだ。