マラソン

関東地方は先週の土曜日から冷え込みが続いている。夏の間は布団の上で寝ていたノコもこの3日間は布団の中に潜り込み丸まって寝るようになった。寒いのは天気だけでなく、株価、政治もお寒い。なにもこれはここ最近に始まったことではないのだが・・・。ニュースによると株価の大幅な下落により衆議院の解散時期を延ばすらしい(=先送り)こんな状態で選挙なんぞしたら大敗必至ということだろう。確かに景気が悪い。僕自身はバブル期に特別いい思いをした経験がない。崩壊後、失われた10年を経てその後、日本の一部の大手企業は過去最高の利益を得た時期もあったが、僕は蚊帳の外だった。かといって特別ひどい目にあった経験もないのではあるが・・・。こういうことを言うと誤解やヒンシュクを買いそうだが、僕は好景気に左右される、つまりは消費に重きを置いた経済というものに些か懐疑的だ。消費に支えられる景気は、老いも若きも出走するエンドレスなマラソンに思えてしまう。疲れても、足を挫いても走り続けることが要求される。歩いたり休んだりすることは許されない。走らない人、遅れをとる人に観客は、そして共に走る人々は手を差し伸べたり、肩を貸したりしない。罵声を浴びせながら無理やりにでも走らせようとする。それでも走らなければ糾弾するだけだ。僕は今の世がこんなレースをしているような気がしてならない。タイム至上主義=経済至上主義と言えないか?ならば観点を変えて、遅い人、長い距離を走れない人でも十分参加出来るレースにはならないものだろうか?例えランナー達の平均ラップが下がってもそれで全員が完走出来るレースはいいレースと言えないだろうか?お金持ちはどうぞ高価なものをたくさん消費したらいい。だが、わずかな年金を頼りにしている人々がその範囲内で生活していける国の方が僕には真っ当に思える。