速読法について

速読法といふ本の読み方があるらしい。何でも物凄い速さで本を読むことが出来るだけでなく内容もきちんと頭に入るといふ。僕の嫌悪する評論家?のKK女史によると一日に4,5冊をこの方法で読んで知見を得るのだとか。ふん、ふん、それは素晴らしい。だが、待てよ。分からない言葉や文字が出てきたら?その時はそのままスピードを落とさずに読み進むのか?それともストツプして調べるのか?分からないままに頭に入るといふのも理屈が合はない気がする。どんなジヤンルの本であつても全て理解出来る本なんて僕は出会つたことがない。書き手が一つの言葉や文字をどれほど苦しんで生み出すのかなんて読み手にとつては関係ないかも知れない。だが、僕個人としては「ああ、ここでこの言葉を使ふのか」とか「この言葉はこんな使ひ方をするのか」などと勉強になつたり、感心したりすることが多くある。本を買ふのは消費だが、本を読むことを消費にしたくないなあと思ふ。