ネイティブ・アメリカンの知恵

バブル崩壊後この国は殆どいいことがない。あの狂乱じみたお祭り騒ぎの是非はともかく僕等はあれ依然と以後の考え方、そして処し方を転換する必要があつたやふに思ふ。特に政治はこの国の健康状態や年齢についてよくよく見直さなければならなかつたのではないか。国の経済の在り様が自由主義であれ社会主義であれそれは唯の装置に過ぎない。例へば人口や年齢の比率が変はればその装置に改良を加へるのが当然だらう。世界でも一番の長寿国である我が国。皆が長生きするのは本来喜ばしい事の筈だが政治家や役人に言はせればそれが若い人達の負担になるのだと言ふ。それはきつと事実なのだらう。だが経済の成長最優先、地方を置き去りした政策を続けてきた結果がこの有様なのだ。大量生産し大量に消費する社会など永遠に続く筈がない。しかし一度大きくしてしまつたもの、なつてしまつたものを再び身の丈にあつた体格に戻すにはだうすればいいのだらう。 先日知人からネイティブ・アメリカンの話を聞ひた。かつて彼等は17代先のことまで考へてバッファローを狩つていたといふ。さふすることにより持続可能な社会を築いてきた。先を見通す力、過去から学ぶ力のない我が国のお偉方にそれを望むことは無理といふものだらうか。