お粗末!郵便事業株式会社!

12月も半ばである。この時期は何処でも忙しい。一年中昨日までと余り変らぬ生活を送つてゐる僕でさへ何だか気忙しい。江戸の時代には「掛け取り」といつて「酒代」「店賃」などの掛売りした代金の回収に店の者が走り回つた。現代ではお歳暮の配達に業者が走り回る。今日はそんな宅配事業をしてゐるメガ企業のお粗末なお話をしたい。  12月11日、土曜日の夜。時間は19時59分。僕は不在配達票を片手に郵便事業株式会社 S支店に電話した。マン・ツー・マンでの対応は20時までだからぎりぎりである。運よく電話は繋がつたのだが、受話器から流れるのは録音された声であつた。「ただ今電話が込み合つています。このままお待ち下さい」といつた内容のものであつた。僕は携帯電話を耳に当てたままじつと待つ。3分経過。5分経過。15分経過。その間繰り返しBGMが流れてゐる。20分経過。やつとBGMが鳴り止んだと思つたら「ガチヤン、ツー・ツー・ツー」といふ始末。先方が電話を切つやがつたのである。待てと言はれて忠犬のやうに待つ僕もバカなのか。それともこの対応をする方が非常識なのか。或ひはどつちもどつちなのか。いずれにしても腹が立つ。文句を言ふにも20時を過ぎてしまつては文句の持つて行き場がない。受け取りたい荷物もこのままでは明日以降の配達になつてしまふ。仕方なくS支店まで車で出向く。夜間受付に事情を話し、電話対応の担当者を呼びつける。出てきたのは30代と50代と思しき男二人である。僕は経緯を彼らに説明し、一通り息巻き、相手の誠意ある言葉を待つたのだが不発に終はる。謝り方、なだめ方、怒つてゐる方が怒られた側を気の毒に思ふやうな空気作り、どれをとつてもまるでなつてないのである。判で押したやうな言葉を繰り返すばかりである。30代の男は始終俯きつぱなしで一言も発しない有様。いい歳ぶらさげて謝罪の仕方も知らなければ知恵もないのである。これでは適当な所でポケツトに仕舞ふつもりだつた拳がだらんとしたままでこちらとしても格好がつかない。仕方なくこのブログで発表していくらかでも気分を晴らさうといふ読み手にとつて甚だ迷惑な顛末なのである。