ライカ


Elmar5の日記といいながら今僕はライカを持っていない。Elmar5というのはレンズのことだからウソを言っている訳ではないのだがたまに気が引ける時がある。ライカの所有歴はもちろんある。以前M6のパンダ・モデルというのを持っていた。巻き上げと巻き戻しのパーツが黒、ボディがクロームで白と黒でパンダと呼ばれた機種だ。だがこれはそれほど使わないうちに手放してしまった。理由は当時ライカを楽しめなかったからだ。レンジファインダー式カメラだから当然の事なのだが、ピントは中央でしか合わせることが出来ない、ボケ具合の確認は出来ない、レンズの焦点距離ごとにフレームは変わるが一眼レフのファインダーに比べて違和感がある、シャッター速度が1/1000秒までしかない・・・etc・・・・と並べたらまだまだある。そんな訳でボディは手放してしまったが、レンズには未練がタラタラとあったのでエルマーやズマール、ズマリット、ズマロンなどは残しておいた。これらのレンズを死蔵させるつもりはなかったのでコシナから出ているBESSAというカメラを買った。明るいファインダー、シャッター速度も1/2000まである。質感はライカには及ばないが決してチープではない。修理代金も安く済みそうだといったことが理由だった。実際、何年か前に距離計の上下像の調整に出した時は無償だった。今でもこのBESSAは時々活躍してくれている。 最近3冊の本を読んだ。「旅するカメラ」「旅するカメラ2」「ライカモノクローム」?という本で何れも写真家の手によるものである。これらの本の中でライカは好きな写真を撮る為の相棒として愛情を持って描かれている。世の中にうまく撮れそうに思わせるカメラは数多くあるが、好きな写真が撮れそうな予感を感じさせるカメラはライカに敵うものはない気がする。